いかなごのクギ煮〜小噺つき〜

春になり、2〜3月、ちりめんじゃこも、春漁が盛んになります。それと同時に 関西圏では、イカナゴ(玉筋魚 スズキ目)の稚魚が上がります。これを新子とも呼びますが、

この名前については、糸のように細長い魚だからとも、なんの魚かもよくわからないことから「いかなる魚の子なりや」の意味とも言われています。

ちりめんじゃこと同じように、イカナゴも鮮度が命。その日のうちに炊くのです。

滋味風土記にも活けのいかなごを釘煎とかかれてるほど。港に直接頼んでいる方々かも少なくありません。

この甘辛い香りは 各家庭からも立ち上り、春の温かさにより食欲をわかせます。

 

今日はイカナゴの釘煮(昔は釘煎とも)をお伝えしましょう。

【材料】

◯新鮮なイカナゴ新子 1kg

◯醤油(濃口) 1カップ

◯本みりん(本みりんでないといけません)3/4カップ

◯酒 1/4カップ

◯ザラメ250g

◯生姜60〜70g

【作り方】

①生姜を皮ごとよく洗い、細切りにします。

②深めの鍋に調味料を全て入れ、強火で煮立てます。

③②が煮たったら、中火から強火の間の火加減にし、いかなごを少しずつばらけるようにして入れていきます

④全てのイカナゴを入れ終わりましたら、中火で、アクを綺麗に取りながら、15〜20分炊きます。

⑤炊いてるイカナゴの上下が入れ替わるように、大きなへらなどでひっくり返し、煮詰まってきた調味料がよく絡むように、大きく返しながら飴煮のようにしながら煮詰め、煮汁がなくなったら、ザルなどにあげ、ゆっくり冷ましたら出来上がりです。

ポイントは

□焦げ付かないように火加減やヘラでタレをまわしてあげる

□ 鮮度がよいものは、折れたり、頭がとれることなく、折れ曲がり綺麗な曲線を描きます

ちりめんじゃこでも 少し大きなサイズになってもこの作り方は とても美味しくできるのでお楽しみいただきたいとおもいます。

これを 熱々のご飯にのせるとそれだけで春のご馳走ですよ。